日の出や日没の前後、その薄明の数十分間のことをカメラ用語ではマジックアワーと呼ぶらしい。
過去に撮った写真を見返しても、確かにその世界観には幻想的な美しさがある。
ただ、厳密にこの時間帯にこだわらずとも、いわゆる「朝」が僕は好きだ。
季節にもよるけど、6時~10時くらいかな。まだ昇り切っていない柔らかな陽射しには不思議な魅力がある。
とりわけ冬の朝の透き通った空気感は格別で、かの平安歌人の言葉を借りるなら、まさに「冬はつとめて」なのである。
曰く、「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば」風情がなくなってしまうとのこと。
この季節の冷え込みで何度挫折したか分からない僕ではあるけど、次の休日にはまた早起きに挑戦してみようかな。
とにかく、カメラ好きにとって早起きの徳は三文どころでは済まないというお話。
まだまだ寒さは厳しいけれど、この季節ならではの美しさを見落とさないようにしていきたいな。
それでは、またいつか。